小狐話楼

趣味の話を、とりとめもなく

平安・ホームコメディ

放置していたもう一方のはてなBlogをきっちりGoogleに登録したにもかかわらず、
未だに「とりかへばや物語」での検索HITが異様に多い状況が変わらず、
技術系Blogとしてはどうなのか、悩む日々が続いてますが、いかがお過ごしでしょうか

まあ、古典スキー*1としては望ましいものの、
まさかそんなに食いつかれるとも思ってなかったわけで・・・(´-ω-)

そんなわけで(?)、古典は文章でも漫画でも好きな私ですが、
今回のネタはこちら

千歳ヲチコチ 4巻 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

千歳ヲチコチ 4巻 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

たまたまこれを書くためにAmazon検索をかけたら、
最新刊が明日発売と気づいて驚いたわけですが、
まあそれは置いておいて・・・

この手の歴史物を書く場合、古典を原作にするとか、
登場人物を実在の人物にするとかが定番*2ですが、
この漫画に関しては原作もなければ、史実上の人物も出てきませんΣ(・ω・ノ)ノ

にもかかわらず、「平安時代の風俗」がきっちり表現されており、
キャラが今の言葉でしゃべったり、現代的なネタが満載なのに、
「当時ありそうな話」でまとめられており、かなり完成度が高いです

このお話は、ちょっと変わった姫様が送った文を、
たまたま堅物の青年が拾って、返信するところから始まる・・・のですが、
それぞれの家族のネタが展開されつつも、なかなか二人の間の進展はありませんΣ(゚Д゚)ガーン

もっとも、あくまで「日常系」の漫画なので、
恋愛要素はゆっくり進んでいく感じなのでしょうが、
この「日常」の表現レベルが高いのです*3

こういうのを描くためには、ただ資料を集めてもダメで、
それを自分なりに分解し、再構築する必要があるはずで、
ここまで違和感なくオリジナルの話を展開できるのは相当だと思います*4


ちなみにこの漫画、最初Twitterで流れてきて、
Amazonの欲しいものリストに突っ込んでおいたのですが、
最終的なきっかけはあの「虚構新聞」ですΣ(・ω・ノ)ノ

あのサイト、右サイドにおすすめ漫画の紹介がありまして、
わりと私の好みに合うものが多くて、いくつか買ったこともあるのですが、
そこでもこれが紹介されていたので、買うしかないな・・・と*5

もうね、買った後全力で後悔しましたね
「なぜ最初に流れてきた時点で買わなかったのか!?」とщ(゚Д゚щ)

平安等の古典が好きな方なら間違いなくツボだと思いますし、
どうも先月あたりからWebに移籍したらしく、
試し読みもできるので、ぜひお試しを*6

*1: 「マニア」というほど詳しいわけではなく、広く浅く・・・という感じで。まあ、私は何に対してもそんな感じな、典型的乙女座なのですが

*2: 例えば、過去に各所でさんざん紹介した「暴れん坊少納言」とか。たぶんそのうち書くと思いますが、あれも史実を元にしつつ、きれいにまとめ直された名作です

*3: 個人的に気に入っているのが、青年サイドの母親です。この人は「正妻」なのですが、他の妻達との関係のドライっぷりとか、夫や息子に対する接し方とか、妙にリアルだなと

*4: もちろん、史実を元に流れを違和感なく再構築するのも、これまた高度な手法です

*5: 社主曰く、わりとこの漫画紹介はガチらしいのですが、そこも虚構と思われてしまっているので、ITmediaで連載を始めたとかなんとか・・・

*6: http://online.ichijinsha.co.jp/zerosum/comic/chitose