小狐話楼

趣味の話を、とりとめもなく

JC+数学+ミステリー=最強

さんざん漫画ばかりネタにしているこのBlogですが、
たまには小説とかもいいと思いまして...φ(・ω・`)

とはいえ、昔のライトノベル・・・すなわち、
ロードスから電撃文庫のごく初期くらいまでの、
ファンタジー*1主体の時代までしか、私はまともに小説を読んでません*2

たまに読むことは読みますが、昔みたいに本屋の小説コーナーに行って、
新刊を一通り物色する・・・なんてことはしてません*3
Amazonで勧められたり、Twitter等で流れてきたのをチェックする程度です

ましてファンタジーでない小説となると完全に専門外でして、
今回の小説もたまたま会社の人に教わったというレベルだったりΣ(゚Д゚)ガーン

浜村渚の計算ノート 4さつめ 方程式は歌声に乗って (講談社文庫)

浜村渚の計算ノート 4さつめ 方程式は歌声に乗って (講談社文庫)

このシリーズは短編×3~4くらいで一冊が本来なのですが、
一冊だけ長編が存在し、それが「3と1/2冊目」のため、
4冊目ですが5巻という、非常に面倒なナンバリングとなっております

まあ、そんなことはどうでも良くて、
数学に興味がある方であれば、確実に読むべき本だと思います( ゚д゚)o彡゚

とある事情により、数学教育が失われそうになりつつある日本において、
数学教育を復活させるため、手段を選ばないテロリスト達と、
その対策本部との戦いを描いた話・・・という時点でだいぶぶっ飛んでます

その対策本部に参加することになった天才女子中学生と、
その相棒的に動く若い刑事が主人公なのですが、
このJCがとにかく数学以外に全く興味を示さない天才肌でして

表紙絵の通り、普段はとろんとした目をしている女の子が、
数学が絡んだとたん、目を輝かせるわけです

一方、テロリスト達もとにかく数学が好きというか、
「数学が好きすぎて手段を選べなくなった人達」というところがポイントで、
犯罪者側も女の子も、「数学に対する愛情」という点で共通しているわけです

起こる事件のどれもが数学と深く関わるわけですが、
その解決シーンもまた、数学愛に満ちているというか、
読んでいてテンションが上がります(*゚∀゚)=3

特に、1冊目の「log100.」要するに2話目の「悪魔との約束」はしびれました
あのラストは実にすばらしいというか、あれで完全にはまりました

3と1/2冊目の長編はあの「フェルマーの最終定理」を巡る話になりますが、
こちらも最後の最後で実にすばらしい展開が待っています(`・ω・´)

一方で、最新の4冊目は作者さんがちょっと趣味に走りすぎというか、
話を動かすためにいろいろやり過ぎなように感じられたので、
もうちょっと基本的な流れに戻してもらえるともっといいかな・・・と

そういう小さな不満や、「数学」という要素を抜きにしても、
純粋に「ミステリー」として十分完成度が高い小説だと思いますので、
表紙のJCが気になった方はぜひ(´・ω・)っ

*1: 狭い意味では中世の剣と魔法ですが、広い意味ではSFや現代ものも含めて

*2: せいぜい、2000年代前半くらい?

*3: 今は漫画でそれをやってますが