小狐話楼

趣味の話を、とりとめもなく

この世界の片隅の、普通の日常

久々にこちらでまともなネタです...φ(・ω・`)

日曜もチェンクロの映画を見たばかりだったのですが・・・

netgamer.hateblo.jp

・・・今日(というか昨日?)も連続で映画を見てきたのです

konosekai.jp

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最近、某入れ替わりものの裏で話題になっていたのと、
この漫画家さんの作品は以前読んでいたことがあったりで、
試しに見てみたいな・・・と思いまして

で、見た直後の私はこんな感じでした(´・ω・)っ

大前提として、すっごくいい映画です
間違いなく名作なのですが、これを「とても良かった」と表現することに、
(作中のもろもろもあって)かなり抵抗がありまして(´-ω-)

序盤はとにかくすずさんのかわいらしさが際立っているというか、
ある種の萌えアニメなんじゃないかとすら錯覚するレベル*1というか、
あの作者さん特有の独特の空気感が見事に表現されている*2というか・・・

最初に流れる音楽にまずやられるんですよね・・・
このカバー曲がとてもすばらしい

www.youtube.com

しかも、最後まで見たあとだと、
もはや「この映画のためにあったんじゃないか」と思えるレベルで(lll゚Д゚)
(「風立ちぬ」に対する「ひこうき雲」に近いものがありますね)

そして結婚して*3新しい環境での生活が始まってからが本編ですが、
そこに描かれているのはとにかく「日常」です

手の届かないところで環境はどんどん変わっていくけども、
それでも「いつもの生活」を淡々と続けていく・・・

もちろん、ひどいこともあるし、楽しいこともある
悲しいことがあったからといって、その後に笑っていたりする
そういった「日常」を、とにかく淡々と描いているのです

この映画は戦争があった時代を舞台にしていますが、
「悲劇」を描いているわけではありません
悲劇的なことがあっても、それを畳みかけるようなことはしていないのです

それがつまらないのかというとそんなことはなく、
それこそが最高の価値というか、「普通の日常」を送るために、
どれだけの苦労とかコストがかかるのか・・・という

これは戦時中だから、というわけではありません
「普通」ってとにかく難しいんですよ・・・
「普通」は「当たり前」ではないのです(´-ω-)

結婚して、子供ができて、子供が大きくなって、
ひとり立ちして、孫ができて、自身がこの世を去る・・・
たった「それだけのこと」がどれだけ難しいか

ほんのわずかな掛け違いで、状況は大きく変わってしまう
もしあの時逆を歩いていたら、もしあの時予約が取れていなかったら、
もしあの時「好きな人」を選んでいたら・・・

それでも、細かな選択の果てに「今」があり、
淡々と見えない選択を続けていくことが「日常」なのかもしれません

結局、「手の届かないところ」で起こることは、どうにもならないのです
そこを嘆くのではなく、その中でどう動いていくか・・・
そういうしたたかさというか、強さみたいなものが、とてもぐっときました(`・ω・´)

しかも、私が好きな「日常系」漫画家のむんこさんがいつもそうなのですが・・・

parrot.hatenadiary.jp

・・・たとえ終わり際に大きな波があったとしても、
最後は「日常」に戻って終わるんですよね*4

この映画も、大きな波で終わっても何も問題ないのに、
あえて「その後の日常」まで描いてから終わっています

そこには予想される別れとか、新しい出会いとかあるのですが、
そういうのも全部ひっくるめて「日常」というか・・・


冒頭で「よかったと表現するのに抵抗が」と書きましたが、
作中で「よかった」という単語に疑問を持つシーンがあり、
だからこそ「よかった」といいたくなかったのですが・・・

・・・なんかこういうことなのかなと、自分の中で整理を

なので、複雑な感情とか想いとかをぐっとこめつつ、
改めて「とても良かった」と、心の底から言いたいですね(`・ω・´)


そんな良い映画だったので、早速いろいろ買いました

この世界の片隅に 上 (アクションコミックス)

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「この世界の片隅に」公式アートブック

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劇場アニメ「この世界の片隅に」オリジナルサウンドトラック

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もちろん、BDが出たら速攻で買います( ゚д゚)o彡゚


<おまけ>

これは完全に余談ですが、ちょっと垢抜けない感じのすずさんを見ていて、
頭をよぎったのが道草屋のずなさんだったりΣ(・ω・ノ)ノ

kogitune.hateblo.jp

雰囲気はもちろん、わりと世間知らずだったりとか、
特定のこと以外は不器用だったりするあたりとか、わりとそっくりだと思います
たぶん、年齢も似たようなものですよね・・・(´-ω-)

*1: 各所で絶賛されていますが、やはり主演ののんさんがとにかくすばらしい(`・ω・´) b 某じぇじぇじぇとかもあんな感じだったのでしょうか・・・

*2: 特に、首のかしげ方とかΣ(・ω・ノ)ノ

*3: 余談ですが、二人の出会いがどこだったのか、ラスト間際のシーンまで思い出せませんでしたΣ(゚Д゚)ガーン

*4: むんこさんの「だって愛してる」はマジで名作でして、最後まで読んだ後、わけもなく号泣しまくったほどで・・・