美しく残酷で自分勝手な「選択」
たぶん、「映画」ってカテゴリで何かを書くことが、
今後何回あるかわからないし、さっき見てきた映画の話を書くのも、
このBlogのポリシー的には微妙です(´-ω-)
それでも、「一つのテーマを掘り下げる」っていう主旨にはあってますし、
他に適切なまとめ場所もないので、ここで書いてしまいます

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とはいえ、Twitterでだいたいの話は書いてしまったので、
まずはそれをまとめておいて*1、
もうちょっと踏み込んだ話を「続き」として書きます
帰り道でずーーっとどう表現したものか考えながら帰ってきたけど、まだまとまらない 「原作の原作」を読んだ時のように、とてもふわふわしている(´-ω-) 正直、「面白かったからぜひ見て」っておすすめできる話ではない 相当に人を選ぶ まさに純文学的に
— ぱろっと (@parrot_studio) August 9, 2013
誤解を恐れずに書くならば、「風立ちぬ」は美しく残酷なまでに、自己満足というかお互いのエゴをぶつけ合う話 自分が欲しいものを得るために、他の選択肢もあると知りつつ、あえて目をつぶり、最後に何も残さない 空虚に終わってしまう 気がついたら全部終わっていて、「飛行機雲」が流れてくる
— ぱろっと (@parrot_studio) August 9, 2013
たぶん、妹さんが一番現実的というか、客観的に状況を見ていて、いろいろ諭そうとするのだけど、本人達は全く聞き入れない 結果、それぞれが「やりたいこと」を押し通した上で、何も残らない それで本人達が満足なのかもよくわからない 文字通り「他の人にはわからない」
— ぱろっと (@parrot_studio) August 9, 2013
*2それが「現実」と向き合うことであり、何かを選び、別の可能性を捨てていくのが「現実」ってことなのかね・・・うまく言えないけど なんというか、選ぶ時迷ってなかったよね、何一つ 自分がやりたいことだけを純粋に見ていたというか たぶん満足だったんだろう 「他の人にはわからない」けども
— ぱろっと (@parrot_studio) August 9, 2013
あと、MVPは(上司の)黒川夫妻やね あの二人がいなければこの話は全く成立しない 最大限主人公達を理解した上で、(一応止めようとはしていたけども)許容していた気がする あの夫婦がいなければ主人公達は自己満足を押し通せなかったはず
— ぱろっと (@parrot_studio) August 9, 2013
考えてみれば、「原作の原作」も相当に主人公の自己満足な話か・・・ ただ、どちらかというと「原作の原作」における自己満足は主人公の一方的な感じで、それに比べるとアニメの方がお互いに「勝手なこと」をしていた気がするけども(´-ω-)
— ぱろっと (@parrot_studio) August 9, 2013
ああ、夢の中でしか出てこないイタリアのおっさん・カプローニについて、監督が「主人公にとってあこがれの人だけど、メフィストのような存在でもある」って言ってたのがよくわかった あのおっさんで主人公は道を踏み外したよね、いい意味でΣ(・ω・ノ)ノ
— ぱろっと (@parrot_studio) August 9, 2013
もう一度、公開直前にやっていた声優が決まる時の映像を見ていたけど、「何を考えているかわからないのがいい」とか「(オーディションを受けた人達が)相手の心を慮ってばかりで(違う)」といってるし、やっぱり「ある種の自分勝手な人物像」にしたかったんだろうな 全部つながった(`・ω・´)
— ぱろっと (@parrot_studio) August 9, 2013
「自分が信じるものを押し通すために、他のものを冷静に切り捨てられる人たち」の話だしね(´-ω-)
— ぱろっと (@parrot_studio) August 9, 2013
お風呂に入って落ち着いたらいろいろ整理できた...φ(・ω・`) あの映画、あまりに淡々と進みすぎて、「今から盛り上がりどころですよ」的な演出が(おそらく意図的に)一切ないので、何も考えずに見ていると「え、もう終わり?」って感じでぼう然としてしまう たぶんもう一回見たら泣く
— ぱろっと (@parrot_studio) August 9, 2013
強いていればあれだ、ジブリにしては珍しく、「え、今からやるんすか?やるんですよね?(*ノ∀ノ)」という盛り上がりどころはあった そういう意味でもお子様向けではないΣ(・ω・ノ)ノ
— ぱろっと (@parrot_studio) August 9, 2013
※以下、多少核心に触れるお話なので、
これから見る予定の方は、念のため読まないことをおすすめします
Twitterにも書いたように、この映画は「自分の求めるものを実現するために、
他のことも大事だと理解していても、冷静に、自分の価値観に従って、
別の可能性を切り捨てられる人たちの話」だと思います
主人公もヒロインも、自分のわがままを最大限に押し通すため、
ある意味自己中心的ともとれる「選択」をしており、
妹・加代にそれをたしなめられています
まあ、一通り話を自分なりに把握した上で考えると、
加代の行動は現実的に見えて、実は「きれい事」だったりしますが、
たいていの人はその「きれい事」の上に乗っかってるわけですよ、私を含めて
本当に相手のことを思って言っているというよりは、
世間とか常識という「曖昧な軸」に乗っかって善し悪しを判断しているわけで、
「自分のわがままを押し通す覚悟をしている人たち」には届かないわけですよ
その辺が公開前日の番組内で監督のいっていた話だと思うのですが、
結局、何かを成し遂げるためには、それが残酷だとわかっていても、
時にそれを切り捨てられる強さが必要なのかもしれません
・・・結局、ネタバレに触れないように書こうとすると、
Twitterに書いたこと以上は書けない気がしますΣ(・ω・ノ)ノ
たぶんあまりに淡々と、そのくせ目まぐるしく進むので、
私のように「気がついたら終わっていた」
という方も多いのではないかと思います
何度か見るうちにいろいろ見えてくると思いますので、
複数回見るべき話なのかもしれませんね
ちなみに、見た時間が遅いってのもありましたが、
比較的中年以上の方が観に来ていた気がします
おそらく、「ひこうき雲」のオリジナル世代の方なのでしょう
そういう方々にとってはまた別な見え方をするんじゃないかと思いますが、
ともかく「大人のアニメ」だと思いますので、
ある程度覚悟の上でぜひ(´・ω・)っ
おまけ@2013/08/28
大喜利に乗っかった時の
兄が飛行機にしか興味がなくて困っています。最近結婚できたとよろこんでいたら、奥さんは病気で、しかも無理矢理療養施設から連れ出して結婚したらしいのです。そのくせ奥さんにかまわず仕事に没頭しているらしいのですが、どうしたらいいでしょうか。 #発言小町風に映画紹介
— ぱろっと (@parrot_studio) 2013, 8月 28