「この世の果て」に続くラスト1%
今回のゲームはSSでも出てますし、ergとしての話題は少なめだと思いますが、
一応、元々は年齢制限付きゲーではあるので、その手の話が苦手な方や、
年齢的にあれな方はお戻りください(ノ´・ω・)ノミ(m´_ _)m
ということで、今回はこれです(´・ω・)っ
- 出版社/メーカー: エルフ(ELF)
- 発売日: 1997/12/04
- メディア: Video Game
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私がプレイしたADVの中で、ゲームシステムとストーリーが
ここまで密接に結合しているゲームは他にありません
あるのかもしれませんが、少なくとも私はやってません *1 *2
今でこそ、ストーリーの流れを「視覚化(MAP化)」するADVはそこそこありますが、
このゲームのMAPは「通ってきた道筋」ではなく、
文字通り「主人公が移動できる範囲」を表している点が違いますΣ(・ω・ノ)ノ
詳しい説明はWikipediaあたりを見てもらった方がいいのですが・・・
・・・この「A.D.M.S.」というシステムが肝です
単なるセーブ・ロードシステムではなく、
主人公が認識(実際にはアイテム等)を維持したまま、
「別な可能性」へ分岐していくのが異なるのです
当初の目的は「MAPのどこか」にある宝玉を集めることなので、
「MAPをくまなく歩き回る」ことが目的となり、
結果的に様々な可能性に行き着くことになる・・・という
しかも、このシステムを可能にするデバイスと、
それに関わる理論がかなり細かく定義されており、
その意味でも非常に面白いゲームでした
そもそも、このシステムだけでもパズル的なのですが、
ストーリーの中にも結構パズル的な要素が出てきたりと、
いわゆるノベルゲーではない、ゲーム性をもったADVだったのです
しかし、そんな感じでMAPを全部埋めて、
宝玉も全部回収できても、MAPの達成率は99%までしかいかず、
どう歩いてもラスト1%が埋まらないのですΣ(゚Д゚)ガーン
これを埋めるには、ある操作をして異世界に向かい、
そちらをクリアする必要があるのですが・・・
ゲームシステム上、どうしてもたどり着けない「最後の1%」に、
長い異世界編を経て、「(ゲーム)システムに則って」たどり着くあたりが、
このゲームの最大の衝撃ポイントだったと思いますΣ(゚Д゚;≡;゚д゚)
一方で、あまりにストーリーそのものと密結合しすぎているため、
このシステムが他のゲームに転用しづらいという点と、
異世界編は(とても長いのですが)ただのADVであることが少々もったいないです*3
なにより、シナリオライターさんがすでに亡くなっているのも残念です
同じライターさんの「DESIRE」も当時としては衝撃的というか、
今やってもかなり衝撃的*4だと思いますし、
「ゲーム性の高いADV」ってなかなかないだけに・・・*5
最後に軽くergカテゴリっぽい話をしておくと、
このゲームは「今の倫理規定ではNGな内容」が(シナリオと強くリンクする形で)存在するため、
その意味でも「オリジナル版と同一なシナリオ」を再度プレイするのが難しくなってます
最近は規定がゆるくなったという話もありますが、
そもそもがPC-98とSSという古いハードなのもあり、
リメイクとか再販は厳しいでしょうね・・・(´・ω・`)
*1: 別な意味で超えそうなゲームはあるのですが、これを書いている時点では通常版がまだ出てなくてですね・・・
*2: シナリオそのものだと私のベストはこれではないのですが、システム面だとこれを超えるADVはないです、今のところ
*3: Wikipediaによれば、予算やスケジュールの問題だったらしいのですが、ライターさん自身、異世界編に関しては納得できてなかったそうです
*4: 実際、ある友人はDESIREをプレイしてトラウマになり、しばらくパッケージすら見られなくなったという・・・Σ(・ω・ノ)ノ 私もそこまでではないですが、あまりの衝撃的かつ絶望的なラストに、ぼう然とスタッフロールを見ていた記憶が
*5: とはいえ、私がこの方の作品でやったのは「DESIRE」「EVE burst error」(のSS版)と、「YU-NO」(のPC-98とSS)と、「エクソダスギルティ」だけですけども